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大隅半島にもある埋没鳥居

東日本大震災の後、各地の火山活動が活発になってきたようです。鹿児島には活火山が多く、国内で最も火山活動が激しい桜島があります。今後の桜島の活動が注目されるゆえんです。

自然災害の恐ろしさは、時間の経過とともに忘れやすいものです。後世への警鐘のために、何らかの見える形で災害の爪跡を残すことは大切であると思います。津波の被害を繰り返し受けてきた三陸地方には、津波の到達点に石碑を建てて、後世の人に注意を促している所があるそうです。
2011年の大津波の到達点は、約1000年前の大津波の到達点とほぼ同じだそうです。1000年後のために、今回の大津波の到達点にも、石碑を建ててほしいものです。

テレビを観ていたら、大正3(1914)年の桜島の大噴火時における降灰量を調べるために、降灰の堆積厚さを書いた石碑を探している人がいることを知りました。その番組で、異常な降灰量の記録を後世に残そうとした人が、大隅の各地にいたことが分かりました。

桜島の大正噴火のすざましさを伝えるものとして、黒神地区にあった「腹五社(はらごしゃ)神社」の埋没鳥居が有名です。もともと高さが3mであった鳥居が、今は上部の約1mを地上に見せています。その下は、噴火後1日で、軽石や火山灰に埋め尽くされたそうです。

桜島の埋没鳥居
写真 桜島の黒神地区にある埋没鳥居


桜島の東側を走る県道26号線から見た桜島の荒涼とした景色は、山体の規模が大きいだけに、恐ろしさを感じました。

桜島
写真 東側から見た桜島


もう一つ、大隅側にも埋没鳥居があると知り、行ってきました。

垂水市にある牛根麓稲荷神社の埋没鳥居です。個人所有の敷地内にあったので、最近までは一般には知られていませんでした。鹿児島県により2011年に展望広場、遊歩道、駐車場などの周辺整備が行われ、2012年に垂水市天然記念物に指定されて、一般公開されるようになりました。

その場所は国道220号線から近いですが、国道からの入り口がわかりにくいです。「道の駅湯っ足り館」の西側800mの国道沿いにコンビニの「Yショップ榊」があります。その向かいにある細い道に入り、山側に向かって進み、突き当りを左折して200mくらい進んで右折すると、更に細い道になり、すぐに車が10台くらい停められる駐車場が左手に見えます。駐車場からは見えませんが、その向かいの斜面の上に埋没鳥居があります。

牛根の埋没鳥居の駐車場
写真 駐車場(前の斜面の上部に埋没鳥居があります)


駐車場横の細い道の登り口に説明板があり、そこから数分間、狭い遊歩道を登って行くと、埋没鳥居があります。

高さが約3.7mあった鳥居が、大正の大噴火で噴出した火山灰・軽石で完全に埋まったそうです。現在は約1.45mまで掘り出され、鳥居の上部を見ることができます。急な斜面にあるにもかかわらず、鳥居が完全に火山噴出物に埋まったのが驚きです。なお、説明板によりますと、この辺りの平地には降石灰が90cm~120cm堆積したそうです。

牛根の埋没鳥居
写真 牛根麓稲荷神社の埋没鳥居


火山灰は急冷されて反応性に富むガラス質になりやすいので、堆積後に水和反応して固結することがあるので、そのような場合は、堆積物を容易には掘ったり崩したりできないはずです。もしそうであれば、鳥居を1.45mまで掘り出すのも大変な作業であったはずです。

鳥居の少し上に小さなお社(稲荷神社)があります。

牛根の稲荷神社
写真 稲荷神社


この場所は急な斜面の高所にあるので、錦江湾と桜島と集落がよく見えて、眺めが良いです。

牛根の稲荷神社展望広場からの眺め
写真 遊歩道からの眺め


今後は、ここへの訪問者も増えて、桜島の大正大噴火のすさまじさを後世に伝え続けていくことでしょう。


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テーマ: 鹿児島 | ジャンル: 地域情報

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