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過去のパンデミックに学ぶ新型コロナウィルスの解決策

現在、日本では新型コロナウィルスの感染の勢いが収まる気配がありません。
ワクチンができていないので、三密を避ける、手を洗う、マスクをする、消毒するなどの公衆衛生学的な対策を採るしかありません。
これまでにも世界的な大流行をした伝染病は幾つかあります。過去のパンデミックから学べる、効果的な対策、できれば特効薬のような対策はないかと、調べてみました。

1 ペストに”蒸留酒”
14世紀にヨーロッパで大流行したペスト(黒死病)は、全ヨーロッパの3分の1の人口が失われました。1億人が死亡したとの推定もあります。この時も発信源は中国(当時は元)で、地中海の港からイタリア商人の罹患からフランス、さらにヨーロッパ全域に拡大しました。
ウィキペディアの「ペスト」の項には、「ポーランドでは被害が発生しなかった。」「ポーランドではアルコール(蒸留酒)で食器や家具を消毒したり腋や足などを消臭する習慣が国民に広く定着していたほか、原生林が残り、ネズミを食べるオオカミや猛禽類などが多くいたためペストの発生が抑えられていた。」と書かれています。


                                            中世ヨーロッパのペストの伝播


現在のポーランドでもアルコール度数95%のスピリタスを消毒、体臭の予防、皮膚感染症の予防や治療、気つけに利用するそうです。

2 スペイン風邪に”国境閉鎖”
国立感染研究所 感染症情報センターのネット情報です。1918年から1919年にかけてスペイン風邪(インフルエンザ)が全世界で流行し、死亡者は約5000万人から1億人にものぼりました。
諸対策により感染伝播をある程度遅らせることはできましたが、患者数を減らすことはできませんでした。
しかし、「オーストラリアは特筆すべき例外事例でした。厳密な海港における検疫、すなわち国境を事実上閉鎖することによりスペインフルの国内侵入を約6ヶ月遅らせることに成功し、そしてこのころには、ウイルスはその病原性をいくらかでも失っており、そのおかげで、オーストラリアでは、期間は長かったものの、より軽度の流行ですんだとされています。その他、西太平洋の小さな島では同様の国境閉鎖を行って侵入を食い止めたところがありましたが、これらのほんの一握りの例外を除けば、世界中でこのスペイン風邪から逃れられた場所はなかったのです。」

3 まずは”リーダーシップ”
我が国での新型コロナウィルス対策は、感染爆発が生じて医療崩壊しないように、感染ピークを遅らすことが主眼となっています。下図はこの方針に沿った日本政府の目的を示した図です。

新型コロナ対策の目的(基本的な考え方)

この目的を実現するために参考となるレポートがありました。浦島充佳・東京慈恵会医科大学教授のレポート「政府の動きで死者数が8分の1に。スペイン風邪の疫学データからみる新型コロナ対策」は、1918年9月にスペイン風邪(新型インフルエンザ)が流行開始してから、米国の各都市が劇場、学校、ホール、酒場、民宿、ダンスホールの閉鎖と集会・日曜学校の禁止などの介入までの期間が、死亡率や感染ピークまでの日数に及ぼす影響を解析しています。
セントルイス市長は流行開始後直ちに介入しました。その結果、下図のようにセントルイスはピークの1週間人口10万人あたり30人に抑えることができました。これはフィラデルフィアの8分の1以下です。
この図より、流行が始まっててから7日以内に介入することも「流行のピークを下げる」ことに貢献することが分かります。

介入開始までの日数の死亡率への影響  
ニューヨークでは、流行の始まる11日前から早期介入を行なっています。その結果、下図のように流行のピークまでの時間をかなり遅らせることができました。大都市のわりにピークは遅く、しかも低めに抑えられています。介入としては、隔離・検疫とポスターによるリスクコミュニケーションやビジネス時間を交代制にするなどの措置がとられました。おかげで、流行が始まってからピークまで35日間ありました。これだけの時間があれば医療機関の体制を整備する時間かせぎになります。

介入開始までの日数のピークへの影響

流行前(早期)に介入を開始することにより、増加スピードを遅くし、流行のピークを遅らせることができるといえるでしょう。 
以上のように、パンデミックの抑え込みには、リーダーシップが鍵となることが分かります。

今回の新型コロナウィルス騒動で各国の状況を見ると、男性よりも女性のリーダーシップが優れているようです。
米国の経済誌『フォーブス』に、「コロナ対策に成功した国々、共通点は女性リーダーの存在」という記事があります。
「アイスランド、台湾、ドイツ、ニュージーランド、フィンランド、デンマークではいずれも、女性が危機の中で真のリーダーシップを発揮し、世界に対して模範を示している。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、女性には混乱に対処する能力があることを浮き彫りにした。」

コロナで脚光 世界の女性リーダー

この記事を恩田 和氏が、アゴラ言論プラットフォームに紹介しています。
「データを冷静に見極め、現実的な対策を講じたのは、ドイツのメルケル首相。テクノロジーをうまく活用しているのは、無料の検査実施と徹底した追跡システム導入により、都市封鎖や休校措置を回避しているアイスランドのヤコブスドッティル首相と、ソーシャルメディアを多用して幅広い年齢層に情報発信している世界最年少国家元首のフィンランド、マリン首相だそう。」
「また、女性特有の愛情深さや共感力も、パンデミックの世の中でうまく機能するとして、テレビを通して子どもたちに語りかけたノルウェーのソールバルグ首相や、子ども向けの記者会見を開いたデンマークのフレデリクセン首相を紹介。」
原文では「ここで示した女性首脳たちは、男性が女性から学ぶべきリーダーの資質を示す模範例だ。私たちは今こそ、その価値を認識し、より多くの女性リーダーを選ぶべきだ。」と結んでいます。
危機に際して、なぜ男性より女性のリーダーが優れているのでしょうか?
男性は危機を利用して、多方面に目配りしながら自分に有利な策略を考えようとして、決断が遅れるのではないでしょうか。危機には、冷静に解決に向けてストレートな思考ができる女性が鏡となるのでしょう。

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新型コロナウィルス騒動で学んだこと!

現在、新型コロナウィルスが世界的な規模で広がり、パンデミックと言われるような状況になりました。
この騒動で、多くの関連情報が飛び交う中で、門外漢の私が専門家から学んだことが幾つかありました。
主に矢原徹一・九州大学教授の資料清水則夫・東京医科歯科大学准教授の資料を借用して、以下に私が初めて知ったことを記します。

1 ウィルスは細菌ではない。
私は新型コロナウィルスは細菌であると思っていましたが、間違いでした。
伊東乾・東京大学准教授はウィルスは「非生物」で、遺伝情報だけを持つ「分子」「物質」であると書いています。以下の同種のウィルスの図は清水則夫先生の資料から借りました。

ウィルスの模式図   
矢原徹一・九州大学教授は、ウィルスは「増える」「進化する」という生物らしい特徴を持っている「不完全な生物」と考えるのが良いと書いてます。

清水則夫先生の以下の表現のように、ウィルスには細胞がなく、自己増殖できないので細菌ではないことを知り、驚きました。他の細胞に感染して、初めて増殖できるのです。


ウィルスとは?合体
 
2 ウィルス退治にエタノールが効く。

エタノール消毒がウィルス退治に有効のため、現在、マスクと同様に薬局では売り切れ状態が続いています。
なぜ、このアルコールがウィルス退治に効くのでしょうか。
伊東乾先生によると、”アルコールが「除菌」ではなくウイルスの「消毒」に有効、というのは、この「エンベロープ」つまり「ボツボツ」センサーのついた危ないカプセルを、有機溶媒で溶かしてしまうから、それ以上感染できない、という動作原理によるものです。”「エンベロープ」とは、ウィルス表面の突起のある構造のことです。
矢原徹一先生は、”エタノールは浸透性が高く、ウイルス粒子の中に入り込んで、たんぱく質や RNAの構造を変えるので、強力な殺菌効果を持っています。”と以下の資料に示されています。

エタノールの殺菌効果

3 石鹸がウィルス退治に効く。
界面活性剤である石鹸類は、矢原徹一先生の資料によると、”石鹸の分子がウイルスを皮膚から離 れやすくします。さらに、膜の脂質 にくっついて引きはがし、膜を壊し ます。”と書いてあります。単に洗い流すのではありません。
手に付着した油を取り除く界面活性剤の作用を知ると、この原理が分かります。

石鹸が有効

4 水によるうがいががウィルス退治に効く。
うがいに使う液体は、消毒剤のヨード液より水が有効とは驚きです。ヨード液は、侵入した病原性微生物の繁殖を抑制し、発病を防ぐ効果もあると考えられている体内の共生菌(常在菌)を殺すので、以下の矢原徹一先生の資料にあるように、ウィルス退治にはマイナスの働きをします。

水うがいの励行

5 むやみに病院に行かせないようにする。
今回の新型コロナウイルス騒動の当初、わが国のPCR検査数が韓国に比べて極めて少ないことに、私は不満と危機感を持っていました。
恐ろしい病気にかかったかなと思ったら、医院に行き、診察や検査を受けるのが当然と私は思っていたからです。しかし、これは浅はかな素人の考えであることに気付かされました。
病院には感染者が集まりやすいので、最も感染しやすい場所です。さらに受診者が殺到すると、人数に限りがある医師、看護師、検査技師がオーバーワークになり、他の重症患者の治療もできず、医療崩壊します。したがって、症状の重い人だけが病院に行くようにすべきです。
最近のニュースによると、爆発的な感染状態になったイタリヤやスペインでは医療崩壊して、救命措置すらできないケースがあるそうです。
危機のときには、最悪のケースを想定して、優先順位をつけて対処すべきであることを学びました。以下の矢原徹一先生の資料が参考になります。

むやみに病院に行かない 

現在、ヨーロッパで猛威を振るっている新型コロナウィルスは、これからも感染範囲を広げていくことでしょう。収束の目処も着きません。今後の成り行きを注視すれば、新型コロナウィルスについて、ますます学ぶべきことが増えると思います。
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