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ミネラル補給で発達障害を改善

農薬、除草剤、化学肥料、添加物が心身の健康を損なうと言われだしてから久しく、関連の研究報告もあります。中でも農薬使用量と発達障害との関係は注目されます。
   農薬使用量と発達障害・自閉症の関係

特に広義の発達障害に含まれる自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する児童生徒数は、平成19年度以降、毎年、約6,000人ずつ増加しています。この20年あまりの間に7倍以上増えました。
発達障害の分類と特性

      

障害児童数の推移


発達障害は、専門医の治療を受けてもほんの少ししか改善しないそうです。しかし、小若順一・国光美佳著「食べなきゃ、危険!」(三五館)によると、ミネラルを補給するだけで、症状が劇的に改善するケースがあるそうです。さらに無農薬・無施肥栽培の野菜や穀物(オーガニック)を使用すれば、一層の効果が期待できます。
ミネラル不足パワーポイント

この本によると、人の必須微量ミネラルは少なくとも43種類あります。現在の野菜・穀物・加工食品にはミネラル分が減ったので、心身の健康障害が出やすくなったそうです。
ミネラルが減った原因は、野菜や穀物の肥料が化学肥料中心になったこと、河川や用水路がコンクリートで覆われて、山地などから供給されるミネラルが減ったこと、さらに食物の加工品に水煮食品(水溶成分が溶出)、リン酸塩使用食品(ミネラルがリン酸塩に結合)、精製食品(油、塩、砂糖などのミネラルを除去)が増えたことです。

この本には、ミネラル補給の効果を確認するために、38種類のミネラルが含まれている「無添加白だし(三合わせ)」を使ったモニター調査で、子供も大人も各種の健康問題が改善したと体験記がたくさん収められています。この本には「無添加白だし(三合わせ)」を使ったとしか書いてなく、その商品名は不明です。

「無添加白だし(三合わせ)」を使い始めると、子供たちのアスペルガー症候群、高機能自閉症、広汎性発達障害などの広義の発達障害が改善され、身体と精神が変化して行きます。例えば、アスペルガー症候群の小学校二年生は、母親が一日三回の食事に天然ダシを使い、給食で摂取できない分は、帰宅後に天然ダシを入れたジュースをおやつに飲ませたら、一週間でパニックを起こさず、気持ちが落ち着くようになった事例があります。「無添加白だし」で人によっては劇的な効果があり、驚きました。

また、大人たちの困った症状である、うつ、肌荒れ・舌の荒れ・口内炎、口臭、冷え性、足のつり、リウマチ、アトピー性皮膚炎・化学物質過敏症、低血圧、糖尿病などにも効果があります。
個人的には、以前に母にマルチビタミン・ミネラル剤を与えたら、その日から高血圧が改善したので、ミネラルの効果には関心があり、納得しました。

この本の最後に、各種のミネラル補給術についても書かかれています。 

増え続ける発達障害の子どもたちについて、多くの教育関係者は心配の素振りはするが、何とか助けたいという必死の行動がないようにみえます。原因の定説がないという言い逃れでいいのでしょうか。真理探求の王道は仮説の検証です。

前島由美という一人の女性が、本人も家族も苦しんでいるそのような児童を、上記の本「食べなきゃ、危険!」を読んだことを契機に、仮説を立てて食の改善と生活指導で立ち直らせています。その実例集がこの本「輝きを取り戻す”発達障がい"と呼ばれる子どもたち」です。

     発達障害改善実例集本 

教育関係者に是非読んでいただき、具体策を学んで発達障害で苦しんでいる子どもと親御さんたちを救っていただきたい。

なお、韓国にならってか、日本でも、千葉県いすみ市や石川県羽咋(はくい)市などのいくつかの市で学校給食にオーガニック野菜・穀物を取り入れようとしているのは微かな希望ではあります。
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私の歯の健康対策の落ち着きどころ

厚生労働省の「歯の健康」によりますと、60歳代で半分(14歯)の歯を失い、80歳代では約半数の人がすべての歯を喪失しているそうです。
高齢者においても歯の喪失が10歯以下であれば食生活に大きな支障を生じないとの研究に基づき、生涯にわたり自分の歯を20歯以上保つことにより健全な咀嚼能力を維持し、健やかで楽しい生活をすごそうという8020(ハチマル・ニイマル)運動が提唱・推進されています。

先月、私が歯の定期的なクリーニングのために歯科医院に行きましたら、歯茎の検査で出血もなく、歯石も少なく問題点はないと言われました。現在、72歳の私の歯は27本残り、5本失いました。問題点がないと言われたことは初めてでした。

本ブログで過去に2回、私の歯の健康対策について述べました。
 私の口内ケァー(特に歯磨き)」と「
重曹は虫歯予防などオーラルケアの万能薬」です。

現在は、以前書いたとこととは異なる私の歯の健康対策がありますので、以前のブログと重複はありますが、私が現在採用している4方法を以下に書きます。

1 電動ハブラシで毎食後に3分間程度の歯磨き
  私はドルツ(EW-DL12-A)を使っています。

2 3種類の歯間ブラシで毎食後に歯間掃除
  私の歯間は狭いので、以前は超極細タイプ(SSS)のみを使用してましたが、今は3種類
  (M、S、SSS)です。歯間の隙間には個人差があるので、人によって種類の選択は異なる
       はずです。

3 重曹水で毎食後に口すすぎ
  口内の悪玉菌が繁殖し、多く口腔内に住みつくためには口腔内が酸性(PHが6.6以下)である
        必要があります。それを避けるために、口内のPHを6.6よりも上げるためには「重曹」の使用
        が有効です。
  私の場合、1000mlの容器に水道水を入れて、小さじ3杯の食用重曹(1kgで800円)を加えて
       から振ったものを使って、歯磨き粉を使わずに歯磨きした後に、30秒ほどクチュクチュと
       うがいをしています。

4 歯科医院で歯石クリーニングを半年毎に実施 
  毎回3回通院して上下の歯石を取り除き、最終日に歯にフッ素コーティングしてもらいます。

歯磨き道具類_800KB

以前と大きく変えたのが、歯間ブラシを1種類から3種類に増やしたことです。私の歯間は場所により異なるので、1種類では全ての歯間をきれいに掃除できないからです。私の歯の健康には、この対策の効果が大きかったように思います。なお、デンタルフロスは私の歯間は狭い所が多く、フロスを歯間に通すのに手こずるため使用していません。

私が上記の4方法を今後も続ければ、厚生労働省が提唱・推進している8020は達成できると思っています。

なお、親戚の歯科医が「歯と口の健康」についての質問を、ツイッターかインスタから受け付けて、お答えしています。よかったら、ご利用下さい。

Usappa2_800KB

以上、ご参考情報まで。

思ってもみなかった「塩分不足とカルシウム過剰」

私は、勤めていた会社に研究指導に来られていた顧問の先生から勧められて、30年くらい前から総合ビタミン剤を飲み始めました。その後、サプリメントの本を参考にして、自分の体調を考えて、サプリメントを増やしてきました。
しかし、健康の維持・向上にサプリメントが寄与しているのかどうかは分かりませんし、検証もできません。
本来は、専門の医師の診断を受け、血液の成分分析をしてもらい、不足している成分をサプリメントなどで補うのが望ましいと思います。しかし、身近にそのような医師は居ません。もし居ても、費用が心配で気楽に受診できないことでしょう。

1 カルシウム過多の弊害
お笑いタレントであったが、今は
足識食癒施術法サロンを開業しているた和泉修氏が、多くの患者を診た体験から、いくつかのYoutubeで栄養元素や食事の摂取について、参考になり興味あることを話しています。
「例えば、日本人はカルシウム不足だから、牛乳を飲めと言う人が多いが、実際はあらゆる飲食物にカルシウムが含まれているので、カルシウム過多の人が多い。カルシウム過多であると、内蔵組織に石灰化が生じて、癌になりやすい。厚生労働省の食事摂取基準にも上限量があることを知ってほしい。」というような内容です。正確な内容は、Youtube
『食事摂取基準「上限量」のはなしで確認して下さい。

厚生労働省の『「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書』の中には、カルシウムに関して以下の記述があり、過剰摂取の弊害についても触れています。
「血液中のカルシウム濃度は、比較的狭い範囲(8.5〜10.4 mg/dL)に保たれており、濃度が低 下すると、副甲状腺ホルモンの分泌が増加し、主に骨からカルシウムが溶け出し、元の濃度に戻 る。したがって、副甲状腺ホルモンが高い状態が続くと、骨からのカルシウムの溶出が大きくな り、骨の粗鬆化を引き起こすこととなる。骨は、吸収(骨からのカルシウムなどの溶出)と形成 (骨へのカルシウムなどの沈着)を常に繰り返しており、成長期には骨形成が骨吸収を上回り、骨 量は増加する。カルシウムの欠乏により、骨粗鬆症、高血圧、動脈硬化などを招くことがある。カ ルシウムの過剰摂取によって、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系 結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが生じる可能性がある。」

私は、サプリメントで毎日カルシウムを摂っていましたが、止めました。止めても体調に変化がないので、不必要なサプリメントであったと反省しました。
なお、牛乳は子供の頃は好きでしたが、健康に悪影響があると聴いてから、ここ数十年飲んでいません。和泉修氏もYoutubeで同じことを話しています。

2 塩分不足の弊害
最近、熱中症になる人が多く、その主原因が塩分不足であると、以下のYoutube『塩分過多は存在しない!?体に必要な「塩加減」』で和泉氏は語っています。最近は成人病予防のために、塩分を控える人が多くなっていると思います。特に高血圧の人が家庭にいると、その傾向が強くなります。

私は、高血圧気味の母と暮らすようになってから、就寝中に脚がつることが多くなりました。その対策として、水分やカルシウムを摂取すると良いこと聴き、実行しましたが効果がありませんでした。
上記のYoutubeを見て、昔、仕事として植木の剪定をしていた時に、夏場に脚の筋肉がつる対策として、弁当に梅干し3ヶを入れたことを思い出しました。そこで塩分補給のために、毎朝食べる半熟卵に、多量の岩塩を振りかけてから食べるようにしたら、就寝中に脚がつることが無くなりました。それにより血圧が上がるかと思って測定したら、血圧は以前と変わりません。この体験から、私は塩分不足であったことに気付きました。

私のような健康オタクは、ついつい体調を過剰に心配してサプリメントの種類を増やしたり、成人病予防対策として塩分を控え過ぎたり、骨粗鬆症対策としてカルシウムを過剰摂取しがちです。時には、サプリメントや食事内容を見直すことが必要であると思います。

和泉氏が言っていることは医学的に正しいかどうかは分かりませんが、私には参考になりました。
いずれは、近所の医師から必要元素の補給や食事内容の指導が受けられるようになることを望んでいます。

テーマ: 医療・病気・治療 | ジャンル: 心と身体

大隅半島の奇岩

鹿屋市吾平町の南部にある木場に「立神(たてがみ)公園」があり、そこに大きな柱のような奇岩からなる珍しい光景が見られます。昨年(2019年)に、史跡巡りのグループを案内した折に、「立神公園」にも連れていきましたら、参加者が一番驚き、喜んでいただいた場所でした。参加者から「こんな場所があるとは知らなかった。」と口々に言われました。

ここは、平成4年に地元の人たちが中心となって整備して作った公園です。道路横の、少し下がったところにあります。奇岩には、「立神」、「不動岩」「親子岩」などの名前が付けられ、それぞれ家内安全、五穀豊穣、安産の御利益があるとされています。そのため、パワースポットでもあります。

立神公園奇岩の連結

この奇岩の成因を知りたくて、ネットで調べたら、鹿児島大学応用地質学講座が開設している鹿児島県の地質関連情報サイト「かだいおうち」に、「鹿児島県の奇岩・名石」のページがありました。残念ながら、当時、そこには大隅半島の奇岩の事例は載っていませんでした。しかし、そこに「他にご存知の石がありましたら、ご教示ください」と連絡先が書いてあったので、写真を付けて、この奇岩の成因を教えて下さいと、メールを出しました。

早速、鹿児島大学 応用地質学の岩松 暉(あきら)名誉教授からご返事をいただきました。現地の地質図からいくつかの成因に関する地質情報とともに、県内の知人の地質学者に「立神公園」の奇岩について尋ねてみたが、誰も知らなかった。自分は高齢で現地に行けないので、まずは地質学を専攻(最初のメールで報告)した貴殿が岩石の種類を判定してほしい。」と書いてありました。
そこで、現地に行って、奇岩の周囲にあった転石数個をハンマーで割って、破断面を見たら、溶結凝灰岩に特徴的なユータキシティック構造(横方向に平たくなった組織)が見られました。その結果、奇岩の岩質は溶結凝灰岩と判定しました。

その破断面の写真を岩松先生に送り、先生から溶結凝灰岩とのお墨付きをいただきました。その結果、立神公園の奇岩の成因は、約11万年前の阿多北部カルデラの大爆発に由来する阿多溶結凝灰岩(阿多火砕流により厚く積もった火山灰と石が熱と圧密で固まった岩)の柱状節理を持つ岩体(岩が冷えて固まる際に収縮して柱が集まったように岩が割れたもの)の中で、風化に耐えて残った岩柱であると、岩松先生が成因の仮説を教えて下さいました。

なお、柱状節理を示す溶結凝灰岩の岩柱は、溶岩からできたものよりも一般に太いそうです。私は玄武岩などの火山岩の柱状節理は知っていましたが、溶結凝灰岩のそれは知りませんでした。その後、鹿児島県には溶結凝灰岩の柱状節理は多く、私が良く行く吾平山陵にもあることも知りました。

吾平山陵柱状節理連結

以下に、阿多北部カルデラが大噴火してから、その火砕流が時速約300kmで海上を滑るようにして大隅半島に到達し、堆積して冷却過程で柱状節理を形成し、その後の風化に耐えて残った柱状の岩が現在の奇岩となった仮設の経過を、分かりやすくするために順を追って図と写真で示します。

阿多北部カルデラ噴火3連結1_文字入

阿多北部カルデラ噴火3連結2_数字入

その後、「かだいおうち」の「鹿児島県の奇岩・名石」に、立神公園の奇岩も入れていただきました。

最近、同様な形状の奇岩が、錦江町城元地区にあった旧立神(たちがみ)神社の近くにもあることを、ネットで知りました。地元の人に訪ねながら、現地に行きました。それは「立神(たちがみ)岩」とよばれ、高所恐怖症には足がすくむような、神之川にかかる永水大橋の下にありました。

立神岩連結

吾平の立神公園の奇岩と同じく、阿多北部カルデラが大噴火して大隅半島に到達した火砕流が、冷却過程で柱状節理を形成し、その後の風化に耐えて残った柱状の岩と考えられます。
この奇岩の近くにあった立神(たちがみ)神社で、旗山神社に伝承されている正月行事「柴祭り」の内、田打ち行事が1月2日に行われていましたが、神社が安水地区に移築されたのにともない、この行事は新しい神社で行われるようになりました。

大隅半島には、分け入りがたい山地が多いので、まだ未発見の奇岩があるような気がします。
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恐ろしすぎる「南九州での破局噴火」

私が住んでいる南九州、特に鹿児島県の過去の火山災害を調べてみたら、現在では予想もつかない破局噴火(超巨大噴火)が何回かあったことを知りました。これを知ったら、永く活動を続けている桜島の爆発は小さいと思いました。一回起きた破局噴火はまた起きる可能性があるので、恐ろしい所に住んでいることが分かりました。
以下に、過去の主要な破局噴火の概要を、なるべく分かりやすく書いてみます。

1  阿多カルデラの大噴火
阿多カルデラは、鹿児島湾の入口付近にある2つのカルデラで、南側のカルデラを阿多南部カルデラ、北側のカルデラを阿多北部カルデラと呼んでいます。
火砕流(
高温の火山灰や岩石、火山ガス、空気、水蒸気が一体となったもの)を伴う噴火と陥没を繰り返しており、最初の約11万年前の旧石器時代の大噴火においては、阿多北部カルデラから阿多テフラ(火山噴出物)が噴出した直後に阿多南部カルデラでも陥没が発生したと考えられています。
阿多北部カルデラから噴出した火砕流は、南九州広域に押し寄せてきたので、当時住んでいた旧石器時代人は絶滅したと考えられます。

1_阿多カルデラと火砕流分布図

この大噴火の後、阿多南部カルデラ内部に鷲尾岳、清見岳など新期指宿火山群と呼ばれる火山群が形成されました。
約5500年前には阿多南部カルデラ西北縁部で大噴火が起こり池田湖(池田カルデラ)が形成されました。これとほぼ同時に発生したマグマ水蒸気爆発により山川湾、成川盆地、鰻池、池底、松ヶ窪などの噴火口群が相次いで形成されました。その後、鍋島岳や開聞岳が形成され現在に至っています。
2_阿多派生カルデラ

水蒸気爆発の後で、花崗岩岩片を含むスコリア堆積物を噴いた後に、大規模な池田降下軽石堆積物を噴出しました。池田湖から直線距離で約30km離れた、私が住んでいる大隅半島中部に約1mの厚さの軽石が堆積しました。このように多量の火山岩が空から降ってきた時には、当時の人々を阿鼻叫喚の地獄にさらしたことでしょう。

阿多北部カルデラの噴出物は、現在、独特の景観も作って、我々を楽しませてくれています。
花瀬自然公園の石畳(千畳敷)、吾平の立神公園の奇岩なども阿多火砕流が堆積してできた溶結凝灰岩であり、珍しい景観をつくりました。吾平山陵では、高千穂峡の絶景スポットになっている「溶結凝灰岩の柱状節理」が小規模ながら見られます。
3_阿多火砕流の景観


2  姶良カルデラの超巨大噴火
姶良カルデラは、現在の桜島以北の鹿児島湾全体を噴火口とし、今でも火山ガスを海中にボコボコと吹き出す、「たぎり」とよばれる噴気活動が見られます。
4_姶良カルデラとたぎり_文字入

約3万年前に姶良カルデラは短期間(数ヶ月以内)に相次いで大噴火し、軽石の噴出から始まり、最後に超巨大噴火して大規模の火砕流「入戸火砕流」が発生しました。噴出源から半径約90kmにも及ぶ南九州本土の大半が厚く埋められ(下図左)、最大厚さで約150mの火砕流堆積物はシラス台地と呼ばれる広大で不毛な大地を形成しました。シラスは水の作用による構造が見られないことから,数日程度の期間に一気に堆積したと考えられています。
5_入戸火砕流分布とシラス崖_文字入


同時に上空に立ちのぼった火山灰は日本列島の広域に飛散して、当時の推定厚さは南九州 で30メートル、高知県宿毛市で 20 メートル、京都で 4 メートル、関東地方で10センチ、東北地方で数センチも積もりました(現在の地層厚さはその1/10)。
九州や中国地方の旧石器時代人は絶滅したと思われます。生態系の回復と人類の活動再開には、約1,000年を要したと推定されています。

3 鬼界カルデラの大噴火
鬼界カルデラは鹿児島県南方およそ50kmの硫黄島と竹島を含むカルデラで,大半が海底にあります。
6_鬼界カルデラ位置と海底図

約7,300年前(約6,300年前とする説もある)に生じた鬼界カルデラの一連の大噴火の際に、最後の大規模火砕流「幸屋火砕流」が推定時速300km位の高速で海上を走り、大隅半島や薩摩半島にまで上陸しました(下図左)。その時のアカホヤと呼ばれる火山灰は東北地方まで達しました(下図右)。
7_幸屋火砕流とアカホヤの分布図

噴火の順序は,軽石の噴出(大隅降下軽石)→横なぐりの爆風(ベースサージ)→火砕流の流出(妻屋火砕流)→火口の大爆発(亀割坂角レキ)→大規模な火砕流の流出(入戸火砕流)と一連につながっています。大隅降下軽石は大隅半島側で特徴的に見られることから,噴火は北西の季節風が卓越する冬に起こったと考えられています。
「幸屋火砕流」は当時住んでいた早期縄文時代の縄文人の生活に大打撃を与えたと考えられています。その後、1,000年近くは無人の地となったようです。
その後に住み着いた前期縄文時代の縄文人は以前とはルーツが異なり、土器の様式も変わりました。
また、大噴火の際に海中に突入した火砕流の一部は大津波を発生させました。津波の推定高さ(下図左)は大隅半島で30mです。津波の痕跡は長崎県や三重県でも確認されました(下図右)。
8_鬼界カルデラ噴火による津波


4 桜島の大噴火
破局噴火はしていないですが、姶良カルデラからマグマの供給を受けている桜島の大噴火も覗いてみます。
桜島観光ポータルサイト「みんなの桜島」の「噴火の歴史」によると、桜島は、約26,000年前の誕生以来17回の大噴火を繰り返してきました。
9_過去の噴火図_文字入

その噴火活動は、大きく2つの時期に分かれています。最初は北岳(御岳)の活動です。誕生以来たびたび噴火し、約5,000年前に活動を休止しました。なかでも、約12,800年前の噴火は規模が大きく、鹿児島市街地で約1ⅿ、鹿児島県のほぼ全域で約10cmの軽石が降り積もりました。
約4,500年前からは南岳の活動がはじまります。あとから誕生した南岳は、北岳に覆いかぶさるように成長し、現在まで活発な活動を続けています。
歴史時代に入ってからは、天平宝字(764年)、文明(1471年)、安永(1779年)、大正(1914年)と4回の大噴火を起こし、そのたびに島は形を変えてきました。大正噴火では大量の溶岩が流れ、それまで島だった桜島と大隅半島は陸続きとなりました。
桜島の大正噴火のすざましさを伝えるものとして、桜島の黒神地区にあった「腹五社(はらごしゃ)神社」の埋没鳥居が有名です。もともとは高さ3mあった鳥居が、今は上部の約1mを地上に見せています。その下の約2mは、噴火後1日で、軽石や火山灰に埋め尽くされたそうです。
もう一つ、大隅側にも埋没鳥居があります。垂水市にある牛根麓稲荷神社の埋没鳥居です。高さが約3.7mあった鳥居が、大正の大噴火で噴出した火山灰・軽石で完全に埋まったそうです。現在は約1.45mまで掘り出され、鳥居の上部を見ることができます。
10_2つの埋没鳥居

現在、火山噴火と同じく、カルデラの破局噴火は予測できません。カルデラ噴火が始まったら、初期の活動状況から判断して、遠地に逃げるしかありません。そのためにも、過去の破局噴火を知ることは大切であると思います。

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